2024年5月月次祭講話要約「報恩・感謝」

 

只今は5月の月次祭をつとめ終えさせて頂きました。
御参拝下さった皆様、誠にありがとうございました。

本日は「報恩・感謝」についてお話させて頂きます。

 先日、ニュースを見ていますと、世界的な天候不順でオリーブの収穫が減少して、オリーブオイルの価格が60%も上昇する見込みとありました。本年はコーヒー豆も不作でしたが、以前からコーヒー豆に関しては、このまま温暖化が進むと、コーヒー豆を栽培する土地が現在の50%となる2050年問題が言われており、我々庶民はコーヒーが飲めなくなる日がくるというのです。また、日本に目を向けても、国内の総生産量は年々低下しており、2020年のデータですが、60年前の1960年と比較すると、米は1285万トンあったものが814万トン、小麦・大麦は383万トンが117万トン、豆類は92万トンが29万トン、また漁獲量も漁場海域の制限により大幅に減少しており、最近では円安が影響して輸入製品も高騰しているのが現状です。しかし、今はまだ明日食べるものが無く困ったという事は少ないようですが、日本の食料自給率は38%程度であり、いつ食料危機に陥るかわかりません。冒頭に述べたコーヒー豆やオリーブであれば、最悪無くても人は生きていけるかと思いますが、やはり主食である米や麦などが無くなると、生命の危機に陥ることは明らかです。

 なぜ、現在このような事が起きているのか?私は、やはり「感謝」が足りないのではないかと思っております。食べられるのが当たり前で贅沢になり、食料を捨てる事にすら何ら抵抗を感じないというような事を、親神様が見ておられ、このままでは良くないと思召され、まずは無くなっても生命には問題がないコーヒー豆やオリーブなどから、少しずつ収穫量を減少させて人間に気づいて欲しいという、親心でもあるように思えます。それに気づかなければ、前述した通り今後は野菜などの収穫が減少し、そして主食である米や麦などの生産量も減少してくるのではないかと懸念しております。

 以前にもお話させて頂きましたが、天保の4~8年頃まで続いた天保の飢饉では、その時の日本の人口が3000万人に対して約30万人の方が亡くなったという事ですが、現在では人口はその当時の約4倍にもなるのに、飢餓による死者数は大幅に減少しております。親神様の「かりもの」の懐住まいで、毎日3食お腹いっぱい食べれる事に「感謝」する事が大切であると思っております。この「感謝」を実感するには、「かりもの・かしものの理」をしっかりと心に納めさせて頂くことから始まると思います。

 実は、昨日から肩が痛く四十肩の様です。少し上にある物に手を伸ばそうと右腕を上げようとすると痛くて、思わず「うっ!」となってしまい、結局左腕で作業をする事になってしまいます。普段なんでもない動作が痛さで出来ない時、やはりこの身体が親神様からの「かりもの」であることを実感します。それと同時に、自分自身なにか心違いが無かったか?自分自身を見つめなおす機会を与えて頂き、心の向きを変えさせて頂くことが、信仰の喜びの一つであり、「感謝」の気持ちがあふれてきます。

そして、「感謝」の気持ちになれた時、この「感謝」を「報恩」する気持ちに自然となります。報恩とは「恩に報いること」ですが、その報いる事が親神様から教えて頂いている教義では、「おつとめ」であり、「ひのきしん」であると思います。「おつとめ」で親神様・教祖に対して「かしもの」に対するお礼を申し上げ、「かしもの」である身体を使わせて頂き「ひのきしん」という、誰かのために自分が出来る事をさせて頂くという行為になるのかと思います。それが、親神様が人間を創造された理由である「人間が陽気ぐらしをするのを見て、共に楽しみたい」という、互い立て合い救け合いの陽気ぐらし世界への歩みであると思います。

 我々は、2020年からのコロナ感染症という未曾有の災禍を経験して、普段当たり前だと思っていることが、当たり前では無い事が身に染みてわかったと思いますが、それもコロナ感染症が落ち着いてきて、少しずつ、その感覚も薄れてきているのではないでしょうか?教祖140年祭に向けた三年千日も約半分が過ぎようとしており、来月で残り1年半となります。今一度、当たり前の事が当たり前では無いということを再認識して、報恩と感謝の気持ちを忘れずにお通り頂ければと思います。

本日は「報恩・感謝」についてお話させて頂きました。
ご清聴ありがとうございました。

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相談者:教会長
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