2024年春季大祭講話要約「心定め」

只今は春季大祭を無事つとめ終えさせて頂きました。
御参拝下さった皆様、誠にありがとうございました。

話をはじめる前に、元日に発生しました能登半島の大地震にてお出直しされた方に哀悼の意を表し、被災された方にお見舞い申し上げると共に、1日でも早い復興を心よりお祈り申し上げます。当教会からも皆様のご支援を、天理教災救隊を通して支援をさせて頂きましたので、この場をお借りして報告申し上げます。

本日は「心定め」についてお話させて頂きます。

天理教では、「心定め」という言葉をよく聞きます。一般的な心定めは、「心に決める、決心する」という意味であり、天理教の教えの「心定め」も決心するということでは変わりありませんが、ただ定めるのではなく、親神様の思し召しに沿った「誠の心」を定める事が大切なのだと思います。

誠の心については2023年2月の月次祭でお話させて頂きましたが、宮森与三郎先生は「誠」とは次のようにお話下さっています。
「誠といふものは心と口と、行と三つそろはにや誠や御座いません、誠の話をするくらひの人は世界を探してごらん、竹杷(さらい)でかき集めるほどある、いくら誠なことを云ふても、それを実行せねば誠やございません。」(みちのとも 大正6年7月)
このように「誠」とは心と口と行いの3つが揃って「誠」とお話下さっています。口で良い事ばかり言っても、心や行いが違っていれば、それは真の誠とは言えないという事であります。

いつもお話させて頂いておりますが、親神様は願い通りの守護ではなく、心通りの守護をして下さいますので、親神様の思し召しに沿った「心定め」がとても重要になってきます。
また、天理教の「心定め」と一般的な「願掛け」は少し意味合いが異なると思います。例えば、煙草を吸う人が一定期間禁煙をするから願いを叶えて欲しいとか、好きなパチンコを一定期間辞めるから願いを叶えて欲しいとかは、願掛けであり親神様の思し召しに沿った「心定め」ではないわけです。誤解があってはいけませんからお話しておきますが、煙草をやめる事は身体に良い事でありますし、過度なギャンブルは財政的にも良くなく、ご家族がいるのであればトラブルの元にもなるので、辞める事は悪い事ではありません。しかし、今お話しているのは、「願掛け」と「心定め」が違うという事を話しているのでありますから、誤解のないようにして頂ければと思います。

本日の祭文でも奏上させて頂きましたが、今月は教祖が現身をお隠しになられた月でありますが、現身をお隠しになられた明治20年1月、教祖のご身上が迫ってきた際に、「つとめをせよ」と命じられる教祖に対して、初代真柱様を始めとする諸先生方は、当時の法律がおつとめを許していなかったために、おつとめに踏み切れませんでした。

その際の「おさしづ」には、

「さあさあ、月日がありてこの世界あり、世界ありてそれぞれあり、それぞれありて身の内あり、身の内ありて律あり、律ありても心定めが第一やで」(明治20年1月13日)

とあります。この意味は、世界国々があって人間がいて、その人間が住みやすいように申し合わせて作ったのが法律である。しかし、そもそも月日親神がいるから全ては存在するのであって、最も大切なことは法律ではなく、親神様に対する奉仕であるおつとめをつとめることであり、その心を定める事が最も大切である。ということです。

我々の身体は親神様からの「かしもの・かりもの」であり、「心一つは我がの理」と教えられています。悪い心遣いをすれば悪い理が、善い心遣いをすれば善い理が回ってくる、目に見えるこの世界は心を映す鏡と教えられています。したがって我々は唯一自分の物である心を、親神様の思し召しに添わせて頂く「心を定めて」通らせて頂く事が大切であると思います。

また、明治20年11月3日のおさしづに、

「治めてから定まるのやない。定めてから治まる。」

とある通り、身上や事情が治まったら心を定めるのではなく、心を定めるから身上や事情が治まるという事であります。ですから、このお言葉を別の見方で解釈しますと、現状見えてくるものは心の定めかた一つで変わってくるということです。そして、天理教の教えはこの心の切り替えが出来る教えであると私は確信しています。

本年は、教祖140年祭三年千日の2年目の年となります。この三年千日をお通り頂くにあたり、今お話した通り「心定め」は大切な事です。当教会の「心定め」は、「地域に必要とされる教会になる」とさせて頂きました。地域を明るくできるように、困っている人がいれば力にならせてもらい、また逆に頼られるような教会になれるように、様々な事に挑戦していく所存であります。まずは1月28日に「こども食堂」を開催させて頂きます。皆様方におかれましても、教会の「心定め」に心を揃えて、親神様・教祖にお喜び頂ける「心定め」をして頂ければと思います。

教会で心定めの用紙を用意しましたので、各自の「心定め」を用紙に記載して頂き、定めた心で1年間をお通り頂ければと思います。記載して頂いた用紙は教会でお供えをさせて頂きます。控えはご自身で保管していただき、「心定め」を忘れないように見返せるようにして頂ければと思います。

それでは、本年1年も、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、「心定め」についてお話させて頂きました。
ご清聴ありがとうございました。

心定め用紙

心定め票立教187年

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相談者:教会長
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