2023年12月月次祭講話要約「させていただくの心」

只今は12月の月次祭を無事つとめ終えさせて頂きました。
御参拝下さった皆様、誠にありがとうございました。

本日は「させていただくの心」についてお話させて頂きます。

天理教の教えは、天保9年10月26日に教祖(中山みき様)が神のやしろとなられ、人間を創造された親神様が、教祖の口を通して世界中の人間を救け上げたいという神意を明かされました。親神様から教えて頂いていた教えは、大切であるということは言うまでもありませんが、私は特に難しく悟る必要もなく単純明快であると思っております。しかし、それと同時に実践する事は本当に難しい事だとも思っております。

まず大切な事は「かしもの・かりものの理」で、この世の物質や植物、動物など全ては親神様からのかりものであり、心一つが我の物であるということです。この心遣いが、親神様にお喜び頂けるものであれば十分なご守護を下さり、親神様が残念に思われる心遣いであれば、事情や身上などが起こり自分の思い通りにならないということです。また、「悪いんねん」がありますが、我々は今の人生のみの「点」で考えてしまいますが、いんねんは「魂のいんねん」ですので、親神様が人間を創造された時からの心遣いが「天の帳面」に刻まれて、「線」となって受け継がれているという事です。

そして、親神様が人間を創造された目的が「陽気ぐらし」ですから、陽気ぐらしをするために「八つのほこり」を積まないよう、積んでしまったのであれば払うよう、人にも積まさないようにして、互い立て合い救け合っていくことが大切なのかと思います。

今述べた通り、天理教の教えは単純明快ですが、これを日々実践する事が難しいのであります。私自身も朝晩のおつとめの際に今日の事を反省しますが、自分で自覚があるものだけでも、悪い心遣いは沢山ありますので、自覚がないが親神様から見れば悪い心遣いはさらに沢山あるのではないかと思っています。それでも毎日、親神様の教えに自分の心遣いを照らし合わせ、間違いがないか考えて、少しずつですが成人させて頂いているのかと思っております。

その反省する一つに、本日のお話である「させていただくの心」を考えさせていただいています。親神様からの教えに「人救けたら、我が身救かる」とある通り、身上・事情で悩んでいる人がいれば、親身に寄り添い、おつとめで治まりを願い、身上の方にはおさづけを取り次がせて頂くかと思います。しかし、この人救けを「させていただくの心」になっているのか?「してやってる」、「やってあげている」という恩着せがましい心になっていないか?ということを反省するわけです。

2ヶ月くらい前になりますが車で走っていると、一人の男性のご老人が杖にしがみついて座り込んでいました。車を止めて「大丈夫ですか?」と声をかけさせて頂くと、「いや腰が痛くて立ち上がれない」というので、私は車を降りて手を携えて車に乗って頂き、ご自宅までお連れさせていただきました。この時も、「介助してあげた」とか、「家まで連れてやった」という心になっていないか?「させていただいたという心」で出来ただろうか?自問自答しました。仕事でも「俺がしてやった」、「俺がしたから上手くいった」、「あれは俺が救けた」などの心遣いは、せっかく良い事をしていても、心が親神様に喜んでいただけないのであります。

以前にもお話させていただきましたが、「おさづけ」を取り次ぎ救かりを願う事、「おつとめ」をつとめて救かりを願う事は「目的」であり、「手段」ではないという事です。これが「してやっている」の心では、見返りを求めているようなものなので、「おさづけ」、「おつとめ」が手段で、目的がまた別にあるのだと思います。現在、天理教や他の宗教でもなかなか受け入れられない事が少なくないように思います。これは、まさに目的が別にあるのではないか?という事を思われているからではないでしょうか?

例えば、人救けと言いながら、本当は改宗させてお供えを沢山させようとしているのではないか?別の無理難題を言われるのではないか?と思われているかもしれません。そして、その方々は、何故そのように考えるかというと、今までにそのような事を経験されたり、見たりしてきたからだと思います。そのような方々に、人救けが本当に最終目的だとわかって頂くためには、「させていただくの心」が大切なのだと思いますが、それがとても難しい事だとも思っています。今現在、「させていただくの心」になっていなかったとしても、まずは言葉だけでも「させていただいた」といえば、少しずつですが心も付いてくるようになると思います。ですから、「○○させていただいた」と、言葉に出して喜んで過ごさせて頂くことが大切であると思います。

本日は、本年最後の月次祭であり、教祖140年祭の三年千日も1/3が過ぎようとしています。来年の私の目標は、「させていただくの心」を心がけて、何でも喜んでさせて頂けるよう、心の成人を目指していきます。皆様におきましても、常日ごろから「させていただくの心」を心がけてお過ごし頂ければ幸いです。

本日は、「させていただくの心」についてお話をさせて頂きました。
ご清聴ありがとうございました。

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相談者:教会長
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