2024年12月月次祭講話要約「世界は鏡」

 北海道は雪が積もり、寒さが厳しい季節となりました。今年は10年に一度の大雪の可能性があると言われており、除雪作業も大変になることでしょう。
 そのような中、12月の月次祭を皆さまとともに陽気に勇んでつとめさせていただけたこと、心から嬉しく思います。ご参拝いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。

世界は鏡”

本日は、「世界は鏡」というお言葉についてお話しさせていただきます。
本日もつとめさせて頂きました「みかぐらうた」の六下り目にも
「三ッ みなせかいのむねのうち かゞみのごとくにうつるなり」
と胸の内が世界に鏡のように映しだされるという節があります。

 おさしづを拝見しておりますと、「世界は鏡」や「世界に映しある」といったお言葉が散見されます。「世界は鏡」という表現は4回、「世界に映」という表現は12回(10おさしづ)用いられております。そして、これらのお言葉はおさしづが書かれた明治20年代の前半に多く出てきており、これらのおさしづを拝見すると、特に身上願に関する内容で使われることが多いことが分かります。その一例をご紹介させていただきます。

明治21年3月7日 おさしづ 山田太右衛門 妻きく 二十四才身上願

「(前略)…この所痛み悩みの所早く救けて貰わんやならんと言う、思う処、この所はどれ程悪ても拝み祈祷するやなし、仮名な話聞いて、理を聞き分けて、身の内速やかなるものや。一つの事情痛み悩み早くたすけという処、これはじいと治め。(中略)…皆人間同し神の子供や。皆世界は鏡や。心通り皆映してある。めん/\も同しかりものなら、めん/\もその身ならと思て一つの感心、一つのたんのうと。身は不自由でたんのうとは理を分かるまい。前生いんねん分かるまいから、世界に映してあるからたんのうと。めん/\早く/\。」

このおさしづを解説すると、以下のような意味になるかと思われます。

「痛み悩みを早く救けて欲しいと思うかもしれないが、どれ程悪くても拝み祈祷するだけではなく、神の話を聞いて理を聞き分けて、はじめて身上が良くなるものだ。早く事情・身上を救けて欲しいと思う心は治めなさい。人間は皆神の子供であるから、それぞれの心通りに平等に世界という鏡にうつしてある。おのおの同じかりものであるから、おのおのもその体をお借りしていると思って(心は一つで、生まれ変わりのたびに身体をかりている)、たんのうの心を治めてくれ。でも、身体が不自由なのにたんのうしなさいと言われてもわからないだろう。前生のいんねんは(記憶がないから)わからないであろうから、世界に映してあるので、たんのうしてくれと。」

 このおさしづは「世界は鏡」が意味するところを端的に示しています。それは「心の鏡」であり、私たちの心の使い方次第で現れる現実が良くも悪くもなることを教えているのです。また、前生の因縁も「世界の鏡」に映し出されているということです。

身上から学ぶたんのうの心

 私自身もこれまでに様々な身上や事情を見せていただきました。36歳のときには潰瘍性大腸炎、今年は乾癬性関節炎、最近では霰粒腫という、いわゆる「めんぼ」ができました。しかし、潰瘍性大腸炎は教会長となった令和3年に緩解し、乾癬性関節炎も1回の発症のみで落ち着いています。霰粒腫は現在進行形ですが、痛みもかゆみもなく、必要であれば切除すれば良いと考えています。

 これらの身上を通じて、神様がどのようなお諭しをくださっているのか、自分なりに考え、たんのうさせていただいています。また、全て同時に起これば大変ですが、少しずつ見せていただいており、これも親神様の親心であると思い、たんのうさせていただいております。

神様のお手引き

 身上や事情には因縁を見せていただくだけでなく、神様からのお手引きも含まれています。教祖傳に記されている山本利三郎先生のエピソードがその一例です。利三郎先生は相撲が得意で力自慢でしたが、相撲中に胸を強く打ち、3年間寝込むことになりました。その際、父の利八さんが教祖のお話を聞き、教祖にお目通りさせて頂いた際に、教祖から「親神様のお手引きである」とのお言葉をいただきました。そして、利三郎先生を戸板に乗せておぢば帰りをし、神様に仕えることを約束したことで、すっきりとご守護を頂いたのです。

この様に親神様から、互い立てあい救け合う陽気ぐらし世界の建設に必要な人材とされ、お手引きいただく事もあります。

終わりに

 大きな身上や事情に直面した際、「なぜ」「どうして」と考えることもあるでしょう。しかし、そこには親神様の深い思し召しがあります。親神様は人間を困らせようとして、身上や事情をお見せいただくのではなく、心のほこりを掃うため、前生の因縁を納消するために必要であると見定めて、お見せいただくのだと考えて前に進むことで、必ず後には明るい未来を用意して下さっています。

 「世界は心を映し出す鏡」として、身上や事情について思案させて頂き、たんのうの心を持ち、その中に隠された神様の意図を探ることが大切かと思います。

 本日は「世界は鏡」についてお話させていただきました。
 ご清聴ありがとうございました。

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相談者:教会長
メンタル心理カウンセラー資格受講修了 検定試験受験予定
上級心理カウンセラー資格 受講中

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