2024年11月月次祭講話要約「幸せとは?」

 北海道は雪もちらつき、すっかり冬の気配が漂い、寒い時期となりました。
 その寒さにも負けず、只今は11月の月次祭を皆様と共に、陽気に勇んでつとめさせていただけたことを、心から嬉しく思います。ご参拝いただいた皆様に、心より感謝申し上げます。

〇「幸せとは?」

 本日は、「幸せ」について考えてみたいと思います。

 昨年2023年の日本の幸福度ランキングは、なんと世界で47位ということです。ちなみに、1位はフィンランド、2位はデンマーク、3位はアイスランドのようです。他の国と比べても幸福そうに見える日本がなぜ47位なのでしょうか?
 「幸せ」を辞書で引きますと、「その人にとって不満がなく、望ましい状態」とか「その人にとって満足する状態」などと出てきます。ということは、幸せは人によって異なるということのようです。確かに、人によって「家族や友人と過ごす時間」が幸せと感じる人もいれば、「目標を達成すること」など生きがいを見つけることが幸せと感じる人もいれば、「物質的なお金の豊かさや健康であること」など身体と精神の安定を幸せと感じる人もいます。
 この「周りの環境」、「生きがい」、「身体・精神の安定」の3つの事は幸せを感じるために、とても大切なことであり、この3つの事象がバランスよく保っていることが大切なのだと思います。
 私は、この3つを保つために1番大切なことは、「感謝」の心であると考えております。

 まず、「周りの環境」をよくするためには、諭達にもあります「今日、世の中には、他者への思いやりを欠いた自己主張や刹那的行動があふれ」のように、自分さえ良ければとか、今さえ良ければという刹那的な考えでは、その一瞬は自分だけ良いのかもしれませんが、その自分だけ良い環境は長く続きません。周りとの調和を保つためには、なんでも「感謝」の心で通らせていただき、家族、友人や同僚などとの調和を保つことが大切かと思います。
 先日、冬の暖のために薪割りをしていました。もちろん手袋をしていたのですが、ちょっと手袋を外して油断した時にトゲが刺さったようです。最近では老眼が入り、トゲが小さくてなかなか見えないので、トゲを取るのにも一苦労しました。そんな目にも見えづらい小さな物が刺さっているだけで、物を持つこともできないぐらいの激痛が走ります。これも神様からの何かしらのお知らせだと思い考えさせていただきました。私もちょっと油断した際に、自分ではあまり気にもかけないような些細な事と思っているような一言が、誰かの心を知らず知らずのうちに傷つけていたのではないか?特に感謝が足りない時には、そのような一言を発しているのではないか?と反省させて頂きました。
 このように、「周りの環境」を良くするためには、やはり「感謝」の気持ちで、周りと接することが大切であるかと思います。

 次に、「生きがい」についてですが、何かに向かって挑戦することや、人生の目標を見つけることは、大きな充実感と達成感を与えてくれます。たとえ小さな目標でも、それを達成していくことで「自分の人生に意味がある」という感覚が強まります。たとえば趣味を通じた達成感や、仕事での自己成長や、今でしたら教祖140年祭に向けての心定めの実行も、日々の満足感に大きく繋がります。
 現在、当教会でも「任意団体 陽だまりのこころ」が主催で、旭川社会福祉協議会、ワーカーズコープ・センター事業団、旭川市子供支援センターの支援を賜り、「こども食堂」の開催場所として提供させていただいています。来年には「服の交換会」や「子育て講座」など、様々な事業を拡大していこうと考えております。しかし、これも自分自身の力でやってるとか、あれは俺がやった俺のおかげなどの高慢の心で、周りに対する「感謝」の気持ちが無ければ、ご守護はいただけなくなってしまいます。その立場や環境を用意して下さった方、協力して下さった方が、必ず周りにはいるはずです。その方々に「感謝」することはもちろん、また目には見えないかもしれませんが、達成や成功するためには、人や物など「周りの環境」を整えて下さった親神様に「感謝」することを忘れてはいけないと思います。

 最後に、「身体・精神の安定」ですが、健康を保つことやストレスを無くす事も重要で幸せの土台です。教祖から教えていただいています「かりものの理」を忘れず、「感謝」の気持ちを忘れないようにしなくてはなりません。また、精神の安定のためには、生活できる最低限のお金も必要となってきます。しかし現在、そのお金のために関東の方では闇バイトといって、SNSなどで実行役を募って、強盗などをさせる犯罪が増えています。これは、実行した人も、被害にあった人も誰も得することは無いわけであります。これはお金を奪って自分さえ良ければ、今さえ良ければという刹那的な考えであります。この健康な身体は、自分だけの利益や快楽のために使うのではなく「互い立てあい救けあい」の精神で、他者や社会に役立つような行いが大切であるかと思います。
 人はどうしても足りない欠けた部分のみを見てしまいがちです。足りない欠けた部分のみを見るのではなく、他の当たり前の部分、問題ない部分、満足な部分に感謝することが大切だと思います。

 いま、3つの「周りの環境」、「生きがい」、「身体・精神の安定」についてお話させて頂きましたが、幸せの定義は人によって違います。しかし、この3つのバランスが大切であること、また3つ全てにつながる事は、「感謝」であり、感謝の心を持つためには「かりものの理」を心に納めること、報恩・感謝の実行である「ひのきしん」が大切なのではないでしょうか。
 2023年の幸福度ランキング47位の日本ですが、同じ状況であっても欠けた部分のみを見るのではなく、当たり前だけど満足な部分など少し見る角度を変えて、何事にも「感謝」の気持ちを持つことで、幸福度は変わってくるのではないでしょうか?

本日は「幸せとは?」について、お話させていただきました。
ご清聴ありがとうございました。

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相談者:教会長
メンタル心理カウンセラー資格受講修了 検定試験受験予定
上級心理カウンセラー資格 受講中

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